仕事紹介/中田哲二
基礎工事の施工全般を担当しています。現場は小さいものから大きいものまでさまざま。毎日違う現場が経験でき、一緒に仕事をする仲間もその時々で違うので、現場ごとの面白さがあります。建築現場で一番気を遣うのは、やはり安全対策。多くの職人が入り、重機やダンプも多い中で工事を進めていくので、事故がないように注意することは最も大切です。重機の作業範囲内に入らない、お互いに声を掛け合う。基本的なことだと思うかもしれませんが、事故に関わるので、些細なことでもおろそかにできません。基礎工事は完成すれば建物の下に隠れてしまい、見えなくなってしまいますが、だからこそ大切な仕事だと言えます。そのため、細かい所まで気が回る人は向いているかもしれません。
あえてここで公言しますが、この仕事は生半可な覚悟では続きません。肉体を使うので、体力的にもキツイ仕事ですし、現場は年上の人が多く、言葉遣いや態度ひとつでも気を付けなければいけません。それでも私自身、途中で辞めることなく、10年以上も長く続けてこられたのは、2つの理由があります。ひとつは、仕事が終わった時の達成感。長い時間をかけてできあがっていくのが見えるので、やり遂げたという自信がつきます。二つめは、一緒に仕事をする仲間たちの言葉。現場の経験を積むにつれ、監督からも職人からもリスペクトされるようになり、何か困ったことが起きた場合でも「とりあえずテツに聞け」と現場で頼られるようになります。同じ仕事をしている仲間から「ご苦労さん。また一緒にやろうな」と言ってもらえたときは、まさに最高の気分です。